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IIJmio海外トラベルSIMをヨーロッパで使ってきた [スマホ・タブレット]

Posted on 07 November, 2016

海外での通信手段の確保」でも書いたように、海外に行ったときの通信手段の確保にはいくつかの選択肢があり、どれが自分にとって最適なのか悩むところです。今回、IIJの「IIJmio海外トラベルSIM」というSIMを購入し、実際にヨーロッパで使ってきたので、その感想をちょっとだけ書き残しておきます。

まず、IIJmio海外トラベルSIMについてです。公式ホームページは こちら です。「海外での通信手段の確保」でも書いたように、他にも日本で買えて海外で広く使えるSIMはいくつか発売されています。それらと比較した感じではIIJmio海外トラベルSIMには以下のような特徴があります。

・使える国/地域で均一の料金
これはお得かどうかは別にして、非常にシンプルです。他の会社の海外SIMは、国/地域ごとに区分されており(ゾーンなどと呼ばれている)その区分によって料金が違っています。これにより、A国に行くならX社のSIMが通信料が安いけど、B国に行くならY社のSIMの方が安い、などということが起こりかねません。その点、IIJmio海外トラベルSIMはすべての国/地域で同じ料金なので分かりやすいです。実際に今回行った国ではIIJmio海外トラベルSIMではなく別の会社の方が安かったです。毎回同じ国/地域に行くよ、という人なら、その国/地域で一番安いSIMを選んだ方がいいと思います。このような人は、恐らく仕事の関係で同じ場所に頻繁に出張するような人ではないでしょうか。一方、一般の旅行者は、前回あっち行ったから今回はこっちに行こう、などと行き先が変わるものです。前回の旅行でお得だと思って買ったSIMが、今回の目的地ではとっても高かった、なんてことになるかもしれません。今回は、この分かりやすい料金体系をメリットと捉え、IIJmio海外トラベルSIMにしました。

・チャージごとに通話機能の有無が選べる
海外SIMに限らず、一般にSIMは購入時にSMSの有無 あるいは 通話機能の有無をあらかじめ選択することが多いですが、IIJmio海外トラベルSIMではチャージするときにそれらの有無が選べます。前回の旅行ではデータ通信のみで、今回の旅行では通話あり、などと選べるのでとても汎用性があるなあと思いました。

では、実際に使った感じを書いてみます。

・SIMの購入
まず、SIMの購入ですが、これは家電量販店で売っているのでそこで買いました。パッケージの価格は税抜3,000円です。まあSIMの値段としては普通ですね。この値段はSIMそのものの値段なので、この時点では一切チャージされていません。SIMは、標準/micro/nanoの3サイズにすべて対応したもので、自分の端末に応じたサイズに取り外すタイプです。

・利用申し込み、登録
SIMを購入したら、次に行うのは利用申し込みです。自分は国内用のIIJmioのユーザーなのですでにIIJmioの会員IDを持っています。この場合には、自分の会員IDとIIJmio海外トラベルSIMを紐づける感じで登録を行います。

・接続テスト
登録が完了したら、APNを設定した上でテスト通信が行えます。APNの設定とテスト通信に関しては こちら に詳しく書かれています。この通信が成功すれば、SIMがその端末でちゃんと使えるということが分かります。

・初回チャージ
SIMを買って登録しただけではチャージされていないので、海外に行く前に初回のチャージをします。IIJmio海外トラベルSIMでは、この初回のチャージを「スタートパックの購入」と呼んでいます。要するに単なるチャージなんですが、「スタートパックの購入」などと言われると、何か特別な処理なのかと思ってしまいます。この名称は好きではなかったですね。
チャージはIIJmioの会員ページにログインして行います。この時に音声通話の有無が選べます。データ通信のみなら500MBで3,850円、音声通話ありならデータ量が500MB、通話30分、SMSが25通までで4,600円です。自分の場合には通話はほとんど必要ないことと、日本でのSIMで国際電話での通話が可能なのでデータ通信のみにしました。現地でデータ容量が足りなくなれば追加でチャージします。初回チャージではなく、リチャージのときの画面ですが、サイトからそれぞれの価格での違いを下に転載しておきます。

Image1.jpg

データ通信だけを比べると、
・800円で100MBまで、有効期間1日
・3,850円で500MBまで、有効期間2週間
の2パターンしかありません。

7,000円ぐらいで1GBのオプションもあるといいかなとは思いますが、シンプルなのがこのSIMの取柄でもあるのでここは良しとしておきましょう。

では、実際に使ってみた感じです。今回使ってみた地域を下に書きます。
・ロンドン(フライト乗り継ぎでヒースロー空港内のみ)
・ポルトガル(リスボン、シントラ、ロカ岬、ポルト、コインブラ、その他移動中の都市)
・北スペイン(サンチャゴ・デ・コンポステーラ)
・パリ(フライト乗り継ぎでシャルル・ド・ゴール空港内のみ)

上記のすべての場所で大きな問題なくデータ通信できました。時々電波を探すときもありましたが、さほど長い間圏外ということはなかったです。ユーラシア大陸最西端のロカ岬の先っぽでもちゃんと通信できました。このSIMは4G(LTE)には対応していないのですべて3Gでの通信です。日ごろの国内での4G通信に慣れていると「遅いなあ」とは思いますが、重たい通信を行う頻度が減るのでイライラするほどではありませんでした。メール、SNS(TwitterやFacebook)、Google Mapなどがメインでしたが、普通に使えました。
今回は、端末を2台持っていき、もう1台の端末にはフランスOrangeのSIMを挿してローミングしていました。OrangeのSIMは4G対応しているので4Gの電波が飛んでいれば4Gでの通信が可能です。ですが、こちらのSIMでも4Gが拾えずに3Gで繋がることが多々ありました。4Gを掴んでも安定せず、4Gと3Gを行ったり来たりするようなときもあり、そのような場合には3Gのみに設定を変えた方が安定したこともありました。
日本国内にいると4G通信は普通ですが、海外では限られた国の大きな都市部しか安定した4G通信できなかったりするので3Gのみの対応SIMでも大きな障害にはならない感じがします。

最後に、自分として良かった点と今後改善して欲しい点です。

良かった点:
・国/地域によらず価格が一律であり分かりやすい
・通話の有無がチャージごとに選べること
・サービス対象の国/地域は自分の行き先としては十分で問題ない

今後改善して欲しい点:
・100MBと500MB以外のオプションも欲しい
・データ残量の確認やリチャージが簡単にできるスマホアプリが欲しい

こんな感じです。全体的に満足できる状況でした。SIM自体は1年間有効なので次に海外に行くときにも継続して使おうと思っています。


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